日本酒の主な原料は、米・水・米麹です。
しかし、日本酒は単に原料を混ぜればできるものではありません。
そこには、微生物の働きと、蔵人たちの経験や技、そして一つひとつの工程に込められた「人の手の温もり」があります。
日本酒造りの中でも特に重要な工程の一つが「麹造り」です。
蒸した米に「麹菌(種麹)」をつけ、温度や湿度を細かく管理しながら、米麹を育てていきます。
麹菌は目には見えない微生物ですが、日本酒造りに欠かすことのできない存在です。
蒸米の状態を見極め、手でほぐし、温度を確認しながら麹菌を行き渡らせていく作業には、長年の経験と熟練の技が求められます。こうしてできた米麹には、米に含まれるデンプンを糖分へと変えるという大切な役割があります。
その糖分を酵母がアルコールへと変えていくことで、日本酒が生まれていきます。
つまり日本酒は、
麹菌と酵母という微生物の働きと、蔵人の技術が一体となって生み出される酒なのです。
仕込みから搾りまでには、およそ3~4か月を要するのが一般的です。
そして、その後の火入れや貯蔵、熟成などの工程によって、香りや味わいの異なるさまざまな日本酒が誕生します。
日本酒の主な製造工程
1.原料米の準備
精米した米を洗米し、水に浸して吸水させます。その後、水を切り、蒸して「蒸米」にします。
2.麹造り(製麹・せいきく)
蒸米に種麹をつけ、麹菌を繁殖させて米麹を造ります。温度や湿度を細かく管理しながら、蔵人が手をかけて育てていきます。
3.酒母造り(酛・もと)
酵母を大量に培養し、アルコール発酵のもととなる「酒母(酛)」を造ります。
4.醪造り(もろみ)
酒母に、蒸米・米麹・水を一度に入れるのではなく、数回に分けて仕込む「三段仕込み」を行います。
仕込みを終えた醪の中では、麹が米のデンプンを糖に変え、その糖を酵母がアルコールへ変える「並行複発酵」が進みます。こうして日本酒のもととなる醪ができあがります。
5.上槽(じょうそう)
発酵を終えた醪を搾り、液体の「日本酒」と固形分の「酒粕」に分けます。
この搾りの工程を経て、いよいよ新酒が誕生します。
日本酒造りは、
米・水・麹・酵母という自然の力と、
それを見極める蔵人の技が重なって初めて完成する、日本ならではの伝統文化なのです!

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