古くから日本では、
米から造られる白く濁った酒が、神々への供物として大切にされてきました。
やがてそれは、農家や民家で造られる素朴な米の酒「どぶろく」として、人々の暮らしに深く根付いていきます。
農作業の合間のひとときに、あるいは家族で囲む夕食とともに。
どぶろくは、地域の米と麹を使って造られる、まさに日本の暮らしに寄り添った酒でした。
しかし、明治32年(1899年)の酒税法改正により、家庭での酒造りが原則として禁止されどぶろくは長い間、自由に造ることのできない酒となりました。
その結果、
「密造酒」というイメージがつきまとい、表舞台から姿を消していくことになります。
そんな「どぶろく」に、現代になって新たな風が吹き込んでいます!
「どぶろく特区」と呼ばれる制度を活用し、
地域の米や文化を生かした個性豊かなどぶろくが各地で造られるようになりました。さらに、若手の醸造家たちによって、伝統的などぶろくの魅力を受け継ぎながら、新しい発想や技術を取り入れた「クラフトどぶろく」も登場しています!
その土地で育った米と麹を原料に、少量ずつ丁寧に造られる伝統的などぶろく。
そして、現代の感性によって新たな魅力を引き出したクラフトどぶろく。
どぶろくは今、
単なる「昔の酒」ではありません。
地域の風土、米、麹、そして造り手の思いが一体となった、
土地の個性を楽しむことのできる発酵酒として改めて注目されています。
米と麹が生み出す豊かな風味や、発酵によって生まれるさまざまな成分も、どぶろくならではの魅力のひとつです。
日本の食文化と発酵文化を身近に感じられる酒として、伝統と革新が交差する「どぶろく」の世界は、これからさらに広がっていくことでしょう。

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