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普通酒とはどんな日本酒?

日本酒には、
「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」などの「特定名称酒」と、
それ以外の「普通酒」があります。

では、普通酒とは、どのようなお酒なのでしょうか!

「普通酒」という名前では売られていない?

普通酒には、特定名称酒のような細かな品質基準はありません!
比較的手頃な価格で販売されているものが多く、日常的に楽しむ日本酒として親しまれています。
ただし、ラベルに「普通酒」と表示されているとは限りません。かつての「一級酒」「二級酒」のようなレギュラークラスの商品として、現在でも「上撰」「佳撰」など、独自の名称を付けて販売しているメーカーあります。

  • 原材料表示を確認してみよう

普通酒の中には、米、米こうじ、醸造アルコールを原料とするものがあります。
さらに商品によっては、糖類や酸味料などが使用されている場合もあります。
購入する際には、ラベルの裏側にある「原材料名」を確認してみましょう。

例えば、
「米・米こうじ・醸造アルコール」
と表示されているものもあれば、
「米・米こうじ・醸造アルコール・糖類・酸味料」
などと表示されているものもあります。

現在の表示制度では、糖類や酸味料などについて一定のルールに基づいた表示が認められています。
つまり、原材料表示を見ることで、その日本酒がどのような原料を使って造られているのかを知ることができます。
特にパック酒などを購入する際には、
価格だけで選ぶのではなく、ぜひ原材料表示にも目を向けてみてください。

  • 「普通酒=悪酔いする酒」ではありません
    ここで注意したいのは、普通酒だから「頭が痛くなる」「二日酔いしやすい」と一概に決めつけることはできないということです。

日本酒による酔い方や二日酔いは、
アルコールの量、飲む速度、体調、食事の有無など、さまざまな要因によって変わります。
また、普通酒の中にも、原料や製造方法にこだわり、品質の高い商品を造っている蔵元があります。

したがって、
「普通酒だからダメ」ではなく、「どんな原料を使い、どのように造られているかを見る」
ことが大切なのです。

  • 醸造アルコールが使われるようになった歴史

では、なぜ日本酒に「醸造アルコール」を加えるようになったのでしょうか。
その背景には、第二次世界大戦前後の日本酒造りの歴史があります。
戦時中から戦後にかけては米が極端に不足し、酒造りに使える米も非常に貴重でした。一方で、酒税は国にとって重要な財源でした。そこで、限られた米からできるだけ多くの日本酒を造るため、醸造アルコールや糖類などを利用して酒の量を増やす「三倍増醸法」が行われました。
いわゆる「三増酒」です。
これは、米不足という厳しい時代背景の中で生まれた製法でした。
現在では当時のような三倍増醸酒は造られておらず、酒税法上のルールも大きく変わっています。
しかし、この歴史を知ると、現在の日本酒に醸造アルコールが使用されるようになった背景が見えてきます。

  • 醸造アルコールは「悪いもの」なのか?

ここも誤解されやすいところです。
醸造アルコールそのものが悪いわけではありません。
本醸造酒や吟醸酒にも、酒税法上の一定の基準に従って醸造アルコールを使用することが認められています。
吟醸酒では、香りを引き立てたり、味わいを軽快にしたりする目的で使用されることがあります。
つまり、
「醸造アルコールが入っている=品質が低い」ということではありません。
大切なのは、どのような目的で、どのくらい使用され、どのような酒質に仕上げられているかということです。

  • 普通酒にも「こだわりの酒」がある

普通酒だからといって、すべてを低品質と考える必要はありません。
原料米や水、麹、酵母、製造方法などにこだわりながら、
あえて「普通酒」というカテゴリーで、質の高い日常酒を造る蔵元もあります。
高価な吟醸酒だけが日本酒ではありません。
毎日の食卓で気軽に飲める酒、料理と一緒に楽しめる酒、晩酌でほっと一息つける酒。
そうした「日常酒」としての普通酒にも大きな価値があります。

  • 特定名称酒との違いを知っておこう

では、普通酒と特定名称酒は何が違うのでしょうか。
大きな違いの一つが、原料や製造方法について一定の基準が設けられているかどうかです。
特定名称酒には、吟醸酒、純米酒、本醸造酒などがあり、それぞれ原料や精米歩合、醸造アルコールの使用量などについて基準が定められています。

例えば、本醸造酒や吟醸酒に使用される醸造アルコールには、使用量について一定の上限があります。
一方、普通酒は、特定名称酒の基準に該当しない清酒です。
つまり、
「醸造アルコールを使っているかどうか」だけでは、普通酒と特定名称酒を区別することはできません。
ここを理解しておくと、日本酒のラベルがぐっと読みやすくなります。

  • 世界で注目される日本酒

現在、世界中で日本酒への関心が高まっています。
海外で特に注目されているのは、
吟醸酒や純米酒、本醸造酒など、それぞれの蔵元の個性や技術を感じられる特定名称酒です。
ただし、だからといって普通酒に価値がないわけではありません。
むしろ、日本酒がこれほど長く日本の食文化の中で親しまれてきた背景には、毎日の暮らしの中で飲まれてきた「日常酒」としての普通酒の存在があります。
高級酒だけではなく、日常酒まで含めて日本酒文化なのです。

  • 普通酒は「安いからダメ」ではありません。

ラベルの原材料表示を確認し、自分がどんな日本酒を飲みたいのかを考えて選ぶ。
それが、日本酒をもっと楽しむための第一歩です。
そして次に日本酒を手に取ったときには、ぜひ裏ラベルを見てください。

・「米・米こうじ・醸造アルコール」なのか。
・「糖類・酸味・料」などが使われているのか。
・そして、その酒がどのような考え方で造られているのか。

日本酒は、ラベルを読むだけでも、その世界が少しずつ見えてきます。

                          ・・・乾杯!

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